テレワーク状況報告③

 5/12から開始しましたテレワーク体制ですが、先週5/24~5/28の当会事務局の出勤状況は、以下のとおりです:
  延べ勤務日数:28日
  延べ出勤日数:17日
  出勤率:60.7%
 先々週に比べると、理事会の準備・開催などもあり、約7ポイントの出勤率増となりました。
 また、5月トータルでの出勤状況は、以下のとおりです:
  延べ勤務日数:79日
  延べ出勤日数:46日
  出勤率:58.2%
 削減率7割にはなかなか届きませんが、今後とも感染症拡大防止に努めながら運営してまいります。

5月度福貿ビジネスラボ開催

 5/24(月)夕方6時から、毎月恒例の「福貿ビジネスラボ」を開催しました。今回は、㈱プリミティブ・ドライブ代表取締役の徳永眞木子様と坂田貿易支援事務所代表の石川ゆき様のお二人からお話しいただいたあと、オンライン交流会を実施しました。
 徳永様からは、「マーケティング・リサーチを武器に!」と題し、マーケティング計画の重要性や、定量調査と定性調査それぞれの特徴、また調査には限界があることなど、豊富な調査経験に基づき理論的にご講演いただきました。
 また石川様からは、「初めて輸出を考えた時、販路開拓の前に必ずやるべき4つの準備」と題し、事務所設立に至るまでの艱難辛苦も織り交ぜながら、貿易初心者の典型的な行動パターンを類型化し、わかりやすくご説明いただきました。
 交流会では、ご参加の皆さんにより自由な意見交換がなされ、終始和やかな雰囲気でした。
 次回は6/28(月)を予定しておりますので、今回ご参加いただけなかった皆さまも、是非のぞいてみてください。プリミティブドライブ

坂田貿易支援事務所

テレワーク状況報告②

5/12から開始しましたテレワーク体制ですが、先週5/17~5/21の当会事務局の出勤状況は、以下のとおりです:
延べ勤務日数:28日
延べ出勤日数:15日
出勤率:53.6%
先々週に比べ、10ポイント以上の出勤率削減となりました。巷では緊急事態宣言期間延長のウワサもチラホラ聞こえてまいりますが、いずれにしましても、今後とも感染症拡大防止に努めながら運営してまいります。

テレワーク状況報告①

 当会事務局におきましても、先週5/12からテレワーク体制を取っておりますが、経済産業省からの要請に伴いまして、出勤状況を公表することといたします。先週5/12~5/14の出勤状況は、以下のとおりです:
  延べ勤務日数:17日
  延べ出勤日数:11日
  出勤率:64.7%
 テレワーク体制開始後まだ間もなく、まだまだ不十分ではありますが、今後とも感染症拡大防止に努めてまいります。
 皆さまにもご不便をおかけしてしまいますが、なにとぞご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

明日からテレワーク体制

 福岡県下の緊急事態宣言発令に伴い、当会事務局におきましても明日5/12(水)よりテレワーク体制に入ります。
 つきましては、事務局との連絡が付きにくくなる恐れがございますが、なにとぞご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
 このコロナ禍が一日も早く終息しますことを心よりお祈りいたします。

4月度福貿ビジネスラボ開催

4/26(月)夕方6時から、毎月恒例の「福貿ビジネスラボ」を開催しました。今回は、(合)トレンチャントのフィッシュ明子様と(株)川上木材の川上慧祐様のお二人からお話しいただいたあと、オンライン交流会を実施しました。

フィッシュ様からは、「御社はなぜ存在するのか?」という衝撃的なタイトルで、「パーパス」という簡単そうで実は深淵な概念についてご講演いただきました。
また、川上様からは、CADシステムを使ったプレカット製法や国内外での採用実例、地元同業者とのユニークな取組など、宮崎愛に溢れたプレゼンデーションでご紹介いただきました。トレンチャントさん

川上木材さん
交流会では活発な意見交換がなされ、談笑の合間にもチラホラとビジネスの種が芽生えていたようでした。
次回は5月下旬を予定しておりますので、皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

福貿会ゴルフコンペ

去る4/20(火)、糸島市の「芥屋ゴルフ倶楽部」におきまして、「第77回福貿会ゴルフコンペ」を開催しました!当日朝は雲一つない信じられないような青空が広がり、緑豊かなコースの風景と相まって、とても爽快でした。
会員様総勢38名にご参加いただきまして、爽やかな春の日差しの下、皆さまにゴルフの醍醐味を存分に楽しんでいただけたのではないかと拝察します。
次回は10月頃開催の予定ですので、今回ご参加いただけなかった会員様も、是非ご検討ください!

追伸:当日朝は02:30に目が覚めまして、日中、とても眠かったんです…。
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コース情景②

事務局長に着任しました!

福岡貿易会ブログをご覧の皆さま、初めまして。
前任の森に代わりまして、4/1付で事務局長に着任しました渕上と申します。
前職は福岡市水道局で、料金収入計算やお客さまサービス向上などに
従事しておりました。
貿易関係は本当に久方振りで、20年前に在京の国際機関でアセアン地域向け貿易振興に携わったことがあります。
その後、帰福してしばらくは「福岡国際見本市」開催にも従事していました。
微力非才の身ではありますが、皆さまのお役に立てるよう努めて参りますので、
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。IMG_0183(渕上)

福岡貿易会オーストラリア・ニュージーランド経済ミッション報告

経済成長と人口増加が著しいうえに大都市の住みやすさの面でも評価の高いオーストラリア、そして近年新技術のスタートアップが盛んで世界で最もビジネスしやすい国と言われるニュージーランド。福岡貿易会では創立60周年記念事業として2018年11月13日から23日の日程で、土屋団長以下総勢24名で両国に経済ミッションを派遣した。その様子をお伝えしたい。

〇オーストラリア・シドニー

11月13日夜、福岡から台北経由で豪州に向け出発。翌14日昼シドニー到着後、ダーリングハーバーのコンベンションゾーンと親水空間の整備状況を視察し、夕方から現地日系企業4社との意見交換会に臨んだ。農業分野、物流、都市開発、住宅設備関連の各分野の現地事情を伺ったが、各社共に豪州市場の成長ぶりに魅力を感じ、事業拡大のチャンスとみている。その後、湾岸エリアのバランガルー地区を視察した。ここではシドニー最大の再開発事業(22ha)が進行中で近未来デザインのオフィスビルや商業施設が建ち並び、すでに注目スポットになっている。地下鉄整備も含め再開発事業完了の2024年には都市の形が大きく変わることだろう。

開発が進むシドニー・バランガルー地区

開発が進むシドニー・バランガルー地区

翌日は朝からジェトロ・シドニー事務所を訪問し、中里所長より豪州経済情勢に関するブリーフィングを受けた。豪州経済は1991年から27年連続で成長中。人口は3年ごとに100万円増加、うち移民が6割。5大都市に人口が集中して都市問題が発生し移民を少し絞る動きがあるが、長期的に人口増加が見込まれる成長市場である。物価は高いが最低時給も19豪ドル(約1570円)と高い。他民族国家で英語が十分に話せなくても寛容な社会に高い給料。豪州に移民が集まる状況も頷ける。

その後、会員企業㈱プレナスの現地法人プレナスAusTを訪問し、ディレクターの岡氏に豪州での事業展開を伺った。現地では定食類が好調でありYAYOI(日本では「やよい軒)」の出店を加速する方針という。同社では精米したての米をわざわざ日本から輸入しているが、これは豪州で和の食文化を伝えるための使命と考えているとのこと。米食文化のない豪州に「持ち帰り弁当」を広めようという同社のチャレンジを応援したい。

午後からはシドニー中心部にあるビール工場跡地の再開発事業「セントラルパーク・プロジェクト」の現場を視察した。同プロジェクトは積水ハウス㈱とシンガポールの大手デベロッパーが2010年から取組み今年事業が完了した。中心に大きな公園を配置しそれを囲むように建物が置かれ、電気と温水の自家供給施設や汚水・雨水のリサイクルシステムの導入、歴史的建造物はリノベーションして活用するなど洗練されたデザインと環境配慮を両立させている。メインビルの「ワンセントラルパーク」は壁面緑化、空中庭園、巨大反射板などインパクトのある建物で、マンション、オフィス、商業施設等が入居。マンションの一室を特別に見せてもらったが価格は60㎡で1億円。ほぼ完売とのこと。管理費も周囲の2倍ながら住人の満足度は高いという。

現在シドニーの人口は約500万人。2050年には800万人に達するとの試算もある。市街地の活況な開発状況を見てそれも納得。

〇オーストラリア・メルボルン

世界一住みやすい都市との評判が高いメルボルン。英エコノミスト誌調査で2011年から7年連続首位を獲得し、人口も将来的にシドニーを抜いて豪州第一の都市になると言われている。そのメルボルン市街から東へ170kmの地点にあるラトローブバレーは褐炭の産地。褐炭とは若い石炭のことで自然発火しやすく輸送が困難のため、従来採掘地でしか利用されてこなかった。この褐炭から水素を取り出して日本へ運ぼうというのが日豪間国家プロジェクトの「褐炭水素サプライチェーン・プロジェクト」である。我々は11月16日朝からラトローブバレーを訪問した。

ラトローブバレー褐炭露天掘現場。4.5km☓2.5kmでダムのような大きさ

ラトローブバレー褐炭露天掘現場。4.5km☓2.5kmでダムのような大きさ

現地では川崎重工業㈱ほか日系4社と豪州の電力会社AGLエナジーがコンソーシアムを組み商用化実証を進めている。計画ではラトローブバレーのロイヤン発電所敷地内に水素製造プラントを設置し、ここからメルボルン南東のヘイスティングス港へ水素ガスを陸上輸送する。同港の液化貯留プラントでは水素ガスを-253℃の超低温で液化させ、専用運搬船に積み込み日本へ運ぼうというもの。東京オリンピック開催の2020年度に実現性を技術実証する予定で進められている。豪州政府では関連して、CO2を豪州東海岸沖合の地中に埋めるCCS(CO2回収貯留)プロジェクトを進めており、両プロジェクトを組み合わせることでCO2フリーの水素ができることになる。視察を通じて日豪両政府の本プロジェクトへの意気込みが伝わったとともに、水素社会の到来が間近に迫っていることを実感した。

午後からはメルボルンのスタートアップ支援に関する調査のため、支援拠点の一つであるGoods Shed Northを訪問。入居する支援機関や支援先企業に話を聞いた。

「The Actuator」は医療技術(MedTech)のスタートアップ育成支援を行う非営利組織でCEOのバズ・パーマー氏自身が医師。毎年最大40社に1社あたり最大20万豪ドルの投資と15ヶ月間の集中支援などを行っている。支援先の一つ、LENEXA MEDICAL社はスマートシートという医療用ベッドシーツを開発。豪州では入院患者に床ずれができると病院に罰金が科せられ、その治療でさらに4日入院、国全体で年間20億ドルもの損失となっている点に着目した。患者個人の体重や病状等をデータ入力して床ずれを予測するため目視不要となり看護師の労力削減にもつながっているという。医療現場での小さなアイデアの種をうまくビジネスに結びつけている様子が伺えた。

「Sprout X」は農業技術(AgTech)のスタートアップ育成機関。支援先の一つが豪州最大の昆虫タンパク質製造会社に成長。その商品である粉末コオロギのチップスを試食したところ普通に美味しかった。欧米では昆虫粉末製品開発が進んでいるらしく、日本でも当たり前に食べる時代が来るのかもしれない。このほか、フィンテック開発を支援する非営利組織「Stone & Chalk」、ビクトリア州政府のスタートアップ支援機関「LaunchVic」など各分野の支援機関が同居し、連携による相乗効果を狙っている。

Goods Shed Northは築100年を超える鉄道施設をリノベーションして蘇った施設

Goods Shed Northは築100年を超える鉄道施設をリノベーションして蘇った施設

当日夜は、在メルボルン日本国総領事館主催の交流会にお招きを頂いた。川田首席領事より現地総領事館の取組について話を伺ったほか、豪州三井物産CEOで元在福岡豪州総領事のウェンディ・ホルデルソン氏をはじめ現地企業数社が参加する中でビジネス交流を行った。

メルボルン滞在中は市内各所を見て回ったが、歴史的建造物に新しい建築物が融合した街並みは美しく、住んでみたいと思わせる街だった。少し足を延ばせば豪州有数のワイン産地であるヤラ・バレー、ペンギンパレードで有名なフィリップ島など観光資源としての見どころも多い。市内中心部ではトラムが碁盤の目のように走っていて、それが無料で乗り放題!という大胆な政策がとられている。これも世界一住みやすいと言われる由縁だろう。観光客にとってはうれしい限りだが運営費は住民の税金で賄われているわけで、一種の社会実験でもある。

メルボルン市内では無料トラムが碁盤の目のように走っている

メルボルン市内では無料トラムが碁盤の目のように走っている

ニュージーランド・オークランド

豪州メルボルンからNZオークランドへ移動。11月19日朝、ジェトロ・オークランドの奥所長にニュージーランド経済情勢に関するブリーフィングをお願いした。同国経済は安定成長を維持しており、先進国の割には農林水産業に依存、移民受入に積極的で人口増加が続き、対中・対アジア経済への依存が高まっていることなど豪州との共通事項が多い。CPTTP、ラグビーWC、東京オリンピック開催等で日本への関心が高まっているとのことであった。

その後、オークランド市のスタートアップ支援の拠点「Grid AKL」を訪問。現在3施設あり、それぞれコワーキングスペース、イベントスペースのほかラウンジやカフェなどを併設。あわせて約130社のベンチャー・中小企業が入居し、オークランド観光イベント経済開発局(ATEED)がトレーニング、メンタリングなどのビジネス・サポート・プログラムを提供している。入居企業のGustav Concept社ではシェアオフィスなど柔軟な作業環境で働く人向けのポータブルオフィスツール箱「Gustav」を製作。パソコンやペンの出し入れや作業がしやすいのが特徴で、アディダス社の上海拠点に販売が決まっているという。好きなところでどこでも仕事。働き方が変わる中で新たな発想が生まれてくるのだろう。

Grid AKLにて。ATEEDと入居企業より事業紹介

Grid AKLにて。ATEEDと入居企業より事業紹介

Grid AKLが立地する湾岸エリアの「Wynyard Quarter Innovation Precinct」には、IBM、MicrosoftなどIT関連大手が立地し、一体的にイノベーション地区を形成している。オークランドをアジア太平洋地域のイノベーションハブにしようと市が本腰入れて取り組んでいる様子が伺えた。

午後からは拡張現実と仮想現実の技術やサービスを開発する企業のための研究開発スペース「AR/VRガレージ」を訪問。施設内には撮影スタジオや音響ブース、プレゼン用のデモブースなどの機能を備え、ゲーム開発、画像・映画製作などのスタートアップが入居している。AUGVIEW社では地下に埋もれた配管やケーブルなどの敷設状況を視覚化するアプリケーションを開発。穴を掘ることなくGPSで1cm単位まで測定可能で、工事の際に既設インフラにダメージを与えず、作業者の安全確保にもつながる。またStaples VR社は360度の映像捕獲システムとリアリズムの高いVR映像を組み合わせた映像制作が強みで、映画「ミッション・インポッシブル/フォールアウト」のヘリコプター飛行シーンは同社が手掛けた。このほかにも、ショッピングや食事などを疑似体験しながらその国の言葉を学ぶVR言語学習ソフト、AR+VRの複合現実感(MR)が得られるデバイスなど入居企業の開発製品の話を聞いた。

ARといえば少し前に流行ったポケモンGOが思い浮かぶが、今ではCGで創られた人工物に触れたりそれを動かしたり、質感や温度を感じたりする技術も開発されており、だんだん仮想と現実の境界がなくなってきている。商用化が進めば従来の仕事のやり方、日常生活までが大きく変わっていくのは間違いない。

AR/VR Garageにて。入居企業の事業説明

AR/VR Garageにて。入居企業の事業説明

夕方からは、経済界の2国間協議の場である「日NZ経済人会議」の歓迎レセプションに出席した。NZ側からはイアン・ケネディ委員長(元駐日大使)、オークランド市のフィル・ゴフ市長他が出席。開会スピーチでは両氏ともに当会訪問団の出席に触れ、歓迎の言葉を頂いた。日NZそれぞれビジネスパーソンとの交流を果たし、有意義な会となった。

ニュージーランド・タウランガ

11月20日は、オークランド市内のデボンポート歴史地区の視察組と、キウイフルーツで有名なゼスプリ・インターナショナル社のあるタウランガ視察組の2手に分かれた。以下はタウランガ視察の記録。

北島中部タウランガはベイ・オブ・プレンティ地方の中心都市。国内のキウイ栽培地の8割がこの近辺に集中している。始めにゼスプリ本社を訪問した。同社は輸出向けキウイを独占的に扱う企業。生産者約2,500名が株主で市場調査、研究開発、品質基準の管理などを行っている。栽培から消費者に届くまでの情報はトレーサビリティが確保され、市場調査の結果を生産者に伝えて商品作りに反映させている。利益は生産者に還元し、良い商品を作れば余計に報酬が得られる仕組みという。キウイの収穫期は3月末頃。日本では他の時期でもゼスプリキウイが食べられるが、これはキウイを冷蔵保管し出荷時期をずらして北半球の市場に投入しているため。同社では北半球での生産拠点を増やし年間を通じて供給できるシステムづくりを進めており、提携先を幅広く探している。

その後、選果業者のMPAC社を訪問。同社は国内に7社あるキウイ選果企業の一つで、生産者から持ち込まれたキウイをゼスプリの基準に沿って選果から出荷までを請け負っている。選果場では自動選別機が毎分300個のキウイをチェック。不良品の多くがここではねられる。最後に人の手によるチェックと箱詰めが行われ、クールルームで冷蔵保管。市場への投入時期を見て出荷される。同社では国内外での農園経営も手掛けており、日本では愛媛県と宮崎県に現地法人を設立してゼスプリ認可のキウイ作りを始めているとのことだった。

キウイ選果場での作業風景

キウイ選果場での作業風景

最後にキウイ果樹園を訪問して生産者に話を聞いた。キウイはデリケートな作物で種まきから収穫まで年間を通じて手間がかかり、特に11月は剪定作業で忙しいとのことだった。キウイの苗木はIoTにより温度や湿度が管理された専用のハウスで育てられ、散水や屋根の開閉などが自動的に行われていた。現地で特徴的だったのが防風林。キウイを守る城壁のように張り巡らされ、独特の美しい景観を構成していたが、今日ではコストが安く管理が容易な防風網に置き換えられつつある。

ちょうど食べ頃のキウイが日本の店頭に並ぶように逆算して生産から出荷まで厳しい基準で品質管理を行っている様子が今回の視察で見て取れた。また生産現場では最新技術による省力化が進んでいる一方でまだ人海戦術に頼らざるを得ない部分があり生産者の苦労も見えた。

タウランガでの視察を終え、オークランド空港でデボンポート視察組と合流。その後、次の視察地、南島クイーンズタウンに向かったのだが、悪天候で飛行機が着陸できず引き返す事態となった。オークランド空港に戻ってきたのは夜9時頃。市内のホテルの空きがなく、全員空港で一夜を過ごすという貴重な体験をした。これは当会始まって以来のことだろう。翌朝7時の振替便で再びクイーンズタウンへ。不安を余所にあっさり到着し、そこには昨夜の疲れが吹き飛ぶ絶景が待っていた。急な事態にも関わらず冷静に対応頂いた団員の皆様、そして迅速に動いてくれた西鉄旅行㈱のスタッフの皆様には心から感謝申し上げたい。

悪天候から一転、翌日天気に恵まれたクイーンズタウン

悪天候から一転、翌日天気に恵まれたクイーンズタウン

ニュージーランド・クイーンズタウン

クイーンズタウンはNZ南島、ワカティプ湖に面した風光明媚な街。世界遺産ミルフォードサウンドへの出発拠点として、また近年ではロードオブザリングをはじめ映画のヒット作のロケ地として知名度が上がっており外国人観光客の増加が著しく、それに伴い街の人口も急激に増加しているという。街を見下ろす展望台(標高800m)からの眺めが素晴らしい。SKYLINE社が市街地と展望台を結ぶリフトを運営しているほか、リュージュ・トラックやサイクリスト向けのバイクパークなどのアトラクションを整備している。リュージュは手軽に乗れて面白く、日本に持ってきても流行るのではと感じた。クイーンズタウンはバンジージャンプ発祥の地でもあり、様々なチャレンジが地域経済活性化に結びついている。

最終日の11月22日はオークランドに戻り、在オークランド日本国総領事館との意見交換会に出席した。菊池総領事からは現地の経済事情の他、2021年にはヨットのアメリカズカップ、APEC首脳会議がオークランドで開催されることや同国の環境先進国ぶり、電力供給の大部分を再生可能エネルギーで賄っている状況などの話を伺った。特に地熱発電技術は九州でも活用できると思われ、今後連携を期待したいとのことであった。このあとオークランド市内を視察し、当日夜に帰国の途についた。

今回経済ミッションではオーストラリア、ニュージーランドともに様々視察を行い、交流機会を多数設けて現地ビジネスパーソンに話を伺ったが総括して両国経済、まだまだ成長が続く勢いを感じた。

バルト三国はEUの東南アジア?福貿会北欧経済ミッション報告

福岡貿易会では、3月にはフィンエアー就航を記念したシンポジウムを盛会裡に開催したが、今回はこの便を実際に利用し、今後の国際ビジネスの振興に繋げるべく9月14日(水)から9月23日(金)にかけて、北欧を中心にした経済視察団を組んだ。その様子を簡単にお伝えしたい。

〇旅から始まるビジネス

さて、“経済視察団”とは何だろう。まあ旅行であることは間違い無い。もちろん単なる観光旅行ではないわけだが、実は観光と言うのは海外ビジネスの基本である貿易に直結する重要な営みなのだ。古来人間は未開の地を旅し、会ったことの無い人種や、見たことの無い食料・香辛料、貴金属などと出会い、自分の土地で取れるものと、余所の島で見つけたものを物々交換していた。たぶん。そして今や、世界は飛行機で結ばれ、物は貨物船で運ばれ、情報や金銭は電波や光ケーブルで一瞬にして世界中に行き渡るようになった。しかし、未だにその土地々々に固有の人々が住み言葉をしゃべり、独特の食事をとり、家屋に住み、歌を歌い、酒を飲み交わす。それぞれの文化があり、生活がある。「福島第一原発観光地化計画」を唱える評論家の東浩紀は、その著書「弱いつながり」の中で世界中誰でもどこへでも簡単に行ける現代だからこそ、軽い気持ちで余所の地を訪れる“観光”の重要性を説く。人は様々な目的で旅行に行く。そして、そこで過ごした全く異なる“環境”やそこに暮らし働く人々から聞く生の“ことば”そして見たことの無い景色や物と出合うことで、交流が始まり、商機を見いだし、新たなビジネスへと繫がる。かけがえのない旅の経験とそこで過ごした時間は、思考や思想に影響を与え,ビジネスはもちろん人生までも変えることがあるのだ。いやそもそも人は移動≒旅しなければビジネスどころか何の発見も出来ず、文明も生まれなかっただろう。だからこの旅には、そんなきっかけになる多くの環境、場所や人との出会い、食べ物や飲み物、そして現地でのみ可能となる圧倒的な体験と、それらを補完するレクチャー等の情報を準備した。

○タリン・エストニアでは、中世と最先端が同居していた。

タリンの商工会議所でのプレゼン&意見交換会

タリンの商工会議所でのプレゼン&意見交換会

さて、前置きがとても長くなったが、我々はまずフィンエアーの拠点ヘルシンキに飛ぶのだが、福岡直行便のフィンエアーは一言で言って“チョー楽ちん”である。これでヨーロッパの主要都市に最短の乗り継ぎで行けるなんて最高。エストニアのタリン行きは結構小さな飛行機だが飛行時間数十分と楽勝だ。エストニアからは、以前The Estonian Intellectual Property and Technology Transfer Center から多くのゲストが来福し、福岡で歓迎会等も行っていたため、彼ら等を通じていくつかの場所を訪問。まずはいわゆる商工会議所にある彼らの事務所で福岡でもビールを飲み交わした専務理事のマリウス氏にエストニア経済の最新動向をプレゼン頂く。余談だが彼らのビール好きは、来福時に超不便なトルコ航空を選んだ理由がビール飲み放題だったから、なんて話から知った。さらに余談だが、やけにガタイの良い来福スタッフの一人はバルト関の格闘技の弟子だ。閑話休題、エストニアの特徴は経済の自由度やビジネスのやりやすさ。例えば会社設立は海外からでも簡単に出来る。最短で20分以下という。法人税はなんとゼロ。またスカイプ発祥の地でIT先進国、特に日本で言うマイナンバー制度が、数十年先を行っており、医療情報はもちろんあらゆる個人情報がEガバメントで管理され、無駄なく有効に活用されている。そんな最先端の電子政府の様子は、エストニア政府が運営するe-Estonia で学べる。また、エストニア工科大学のイノベーションラボMektoryも訪問。ここは、ITやものづくりそして物流まで含めたあらゆる要素をぶつけ合い創造的なイノベーションを推進する場だ。世界中の企業が様々なプロジェクトに参加している。日本企業が極めて少ないのはわかっちゃいるけど残念。一方サムソンなんかはレクチャーが出来るほどの部屋まで提供し、最新製品の展示もぬかりない。こんな進んだ顔を見せるエストニアだが、実は最も大きな産業は、従来型製造業であり、その次が小売業・商業、不動産業と続く。大きく取り上げられるICT産業は、全体の6%に過ぎない。また2015年の実質経済成長率も1.1%と芳しくない。実際フィンランドとバルト三国をGDPで比較するとこんな感じだ。

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 (HP「世界経済のネタ帳」より)

バルト三国間はほとんど同じと言えるが、海を隔てたお隣のフィンランドは、なんと3倍程度の差がある。バルト三国はEU先進国よりは、アジアの開発途上国マレーシアに近いと言える。ただし、実際に訪れてみるとやはりアジアというよりは、ヨーロッパの先進国に近い。検証はしていないが、アジア諸国は大都市と地方の格差が極端なことも影響していそうである。とにかくこのようなGDP格差があるのだが、最近はアジアの様な高い経済成長率に無いのは、EU全体の経済状況に大きく影響されているからだろうか。因みに都市の規模で見ると、ラトビア・リガ70万人、リトアニア・ヴィリニュス50万人、エストニア・タリン40万人、フィンランド・ヘルシンキ60万人と首都でもコンパクトだ。いずれも多くの首都が巨大都市となっているアジアとは様相が大いに異なる。バンコク800万人、クアラルンプール160万人、マニラ1100万人、ジャカルタ1000万人、ハノイ750万人。なんか全然桁が違う。大使館では、近藤一等書記官よりレクチャー。夜には近藤書記官と、なんと福岡から初めて飲食店を出店する会社PECと結FUKUOKA STYLEからお二人を招待し、エストニアでは数少ない(3店舗目)日本料理店開店直前(9月20日オープン)の意気込み等を伺った。

タリン旧市街の街並みは中世そのままだ

タリン旧市街の街並みは中世そのままだ

タリン工科大学産学連携イノベーション施設を見学

タリン工科大学産学連携イノベーション施設を見学

〇リガ・ラトビアは、文化と風格あふれるスウィートな街だった。

ラトビア政府による経済セミナー

ラトビア政府による経済セミナー

実は実際訪れるまでは、どんだけ田舎やろうか、リガとか。なんもないっちゃろうね~とすこし軽く考えていたが、実際に来てみるといやまあとんでもない。素敵で立派な街だ。確かに人口規模ではバルト3国最大、また飛び道具的な見物である、アールヌーヴォー=ユーゲントシュティール建築群(あの戦艦ポチョムキンのエイゼンシュテインの兄弟で建築家ミハイル・エイゼンシュテインが凄すぎ)もいかしてる。街中の公園もかなり立派で美しく、旧市街の風格ある街並みと石畳も見応えたっぷり。おまけに夜は繁華街がとても賑わっていて、都会の雰囲気もある。ここではまず、日本大使館で藤井大使からラトビアの概況をお話し頂いた。翌日はたまたま帰国していたラトビア投資開発庁の日本代表である、アリナ・アシェチェプコワさんに、ラトビアの経済、また日本との意外な関係等についてお話頂いた。この出会いをきっかけに今年2月には、ラトビアのセミナ-を開催した。

リガには特徴的なアールヌーボー建築が溢れている

リガには特徴的なアールヌーボー建築が溢れている

リガでは他に今やノルウェーの企業に買収されたRAIMA社のチョコレート博物館を視察。ここでも交通機関の自販機でも英語ロシア語ドイツ語の多言語対応が行き渡っているのは、小国ならでは。また必ずドイツ語があるのもこの国の歴史を感じる。バルト3国の市民はトリリンガルが当たり前と言うから驚きだ。歴史、建築、産業、文化そして観光とタリンに勝るとも劣らない魅力的な都市だ。

リガの菓子会社のプロモーションは既にグローバルレベルに洗練されていた

リガの菓子会社のプロモーションは既にグローバルレベルに洗練されていた

〇シャウレイ-カウナス-ヴィリニュス・リトアニアでは、意外な驚きにあふれていた。

過剰な集積により観光地化した十字架の丘

過剰な集積により観光地化した十字架の丘

リトアニアについては、今回は時間の都合などで、移動・視察のみとなったが、何も歴史的な由来のないと言われるシャウレイの十字架の丘が、いつの間にか増殖・拡大していき、今や国際的な観光地に成長している様子は、歴史や文化と観光の関係を再考するきっかけとなった。ご存知杉原千畝の元日本領事館は、ボランティアで細々と運営されている様子。杉原の英雄的行動は日本人としては誇らしいが、たまたま飛行機で席を隣にしたカウナス育ちでグローバルに活躍している風のおばさんに、杉原のことを尋ねたが全く知らなかったのは少々残念だった。結局日本で日本人だけが盛り上がっているのだろうか。威張り散らすのもどうかと思うが、ある程度の宣伝もまた交流のきっかけとしても重要と思うが。そしてヴィリニュスに近づくと、そこには予想外の景観が広がっていた。近代的なビル群にグローバル企業の看板。最も田舎と思っていたリトアニアが、ちょっとしゃれた大都会の様相だ。実は、バルト諸国のIT企業の多くがリトアニアに拠点を置いており、GDPの約25%、輸出額の約80%をIT、レーザー技術、バイオテクノロジ、ナノテクノロジ、およびマテリアルサイエンスが占める等、リトアニアは産業面ではかなり先進国。グーグルやナスダックも拠点を置く等グローバル企業からも注目を集めており、新産業分野でも目が離せない。さらに今回は時間の都合で視察的なプログラムは無かったが、早朝に街をふらりと歩いただけでも、タリンやリガよりも勝るとも劣らない、美しい街並みと多くの歴史遺産を抱え、観光地としても十分魅力的。本当にバルト三国からは目が離せない。

〇サンクトペテルブルグ・ロシアは、どっしりと広がる重厚な芸術の都だ。

最後に、ロシアだが、こちらもフィンエアー乗り継ぎで1時間程、本当に便利だ。一夜にして作り上げられたとは思えないほどの規模と威容を誇るこの巨大な文化・芸術の街は、サンクトペテルブルグ港という拡張中の物流拠点を擁する。この港の視察については、大したつても無かったため、最後の最後まで、難航したが、訪問前日にやっと安心できる受入回答をもらえたような状況で、やはりロシアとの交渉はひと味違った。港湾の利用状況は、貿易の落ち込みから、特にコンテナが少ない様でヤードはガランとしていた。ただし、最新のクレーン設備など今後に備えた投資も続けているとのことだった。またサンクトペテルブルグの総領事館では、ジェトロサンクトペテルブルグの宮川所長のブリーフィングの後、福島大使、佐藤経済領事との意見交換会を行った。

〇バルト三国はEUの中のアジア?

今回バルト三国を廻りその魅力に触れた一方、それぞれの国に、ロシア、ポーランド、ドイツ等の他国の侵略・蹂躙の歴史が刻まれ、その苦難が多様な文化の源にもなっていることを知った。他国からの侵略がほぼ皆無の日本人には想像だに出来ない、複雑な歴史を抱えた国民について考えを巡らせた。そして、実は考えてみると、少し前までのアジアにおける中国や、東南アジアの国々が、正にバルト三国ではないか、と思い至った。アジアで、日本が、中国や東南アジアを蹂躙したように、欧州で、ロシアやドイツ等が、バルト三国を侵略した。その後の関係性においても、実は低いGDPと安い人件費で、周辺のEU等の先進国が、バルト三国の人材を活用し、安い物価で旅行や買い物を楽しむ関係性は、正に日本と日本以外のアジア諸国の関係ではないか。そうして見ると、バルト三国に対する見方も少し変わってくる。おそらく常に周辺の強国に脅かされ、様子を伺いながらも仲良くやっていかざるを得ない。そんな難しい立場にあるのではないか。美しく伝統的で魅力あふれる街並みを散々楽しんだ末に、次回はもう少し歴史を学んで臨もうと反省した次第。